ねぇの部屋
ねぇの独り言。
勝手なことも言っちゃうと思いますが・・・堪忍な。
2004年12月27日
助手席
詳しくはないのだが、車が好き。正確には車を「運転する事」が。
だから、オートマ車ではなく、マニュアル車に乗っている。
バイクもそうなのだが、自分でクラッチを操作していると、我がで動かしているんだ、という感覚になる。
何かにつけて車に乗っている。

そんな私だが、先日、自分の車に乗っている事が苦痛に思えてしまった。
理由は解っている。
助手席にKeiが居ないからだ。

2時間を超える外出時には、必ずKeiを伴った。もちろん車での移動時にも。
常に様子が見られるようにと、助手席に洗濯かごを乗せ、中にKeiを入れて、シートベルトを掛けて・・・。
信号待ちの時には、かごの中の眠っているKeiの頭や身体を撫でた。
起きて、もそもそしている時には、声を掛けた。

今、助手席は空っぽ。
手を伸ばしても、そこにKeiは居ない。
寝言も聞けない・・・。

恥ずかしながら、運転しているにも拘わらず泣いてしまった。
集中力は途切れるし、視界も悪くなるので、堪えようとしたのだが、流れる涙を止める事が出来なかった。
運転している事を「辛い」と思った。
未だ、Keiの居ない生活に慣れていないのだと、改めて思った。

いつの日か、この助手席を埋めてくれる人が現れるのだろうか?
そうだ!
ネコ達を乗せればいいんだ。
これからは、ネコ達とお出掛けすればいいんだ♪
交代で、私の運転に付き合って貰う事にしよう(苦笑)。
2004年12月25日
誰もいない部屋
「消防点検」とかで、マンションの管理人がやってくる。
そわ!逃げろ!!
とばかりに、ネコ達を実家に一時避難させた(我が家は本当はペット禁止・苦笑)。

ネコ達を実家に預け、ケージを畳んでベランダに出すと、部屋が広く感じる。
そして、どことなく静かで、何となく寂しい・・・。

何て事を思いながら、折角なので大掃除をした^^;

無事に点検も終了し、ネコ達を連れて帰った。
実家では緊張して、我慢していたのだろうか、みんなでトイレに直行!(爆)
そして、ごはんの催促^^;

これで、いつも通り。
私とネコ達の暮らす部屋。
2004年12月24日
クリスマス・プレゼント
今夜は、クリスマス・イヴ。
ネコ達とクリスマスケーキを囲んだ。

昨年はこの夜にKeiが倒れたが、「命」というクリスマスプレゼントを頂いた。
あれから1年。
頂いたプレゼントは、私にとってKeiとの密な時間となり、私の一部となった。

今年も「命」というプレゼントを頂いた。
永久に心に灯り続ける「命」。

Merry X'mas ☆
2004年12月19日A
習慣
Keiのいない生活になって10日が過ぎようとしている。
・・・なのに、相変わらず就寝時刻は同じ。午前2時頃。
眠れない訳じゃない。
むしろ、0時頃になると、無性に眠たくなってくる。
なのに、寝ない。
我がの身の回りのことを片付けたり、目的もなくネットを開いたり・・・。気が付けば、時計の針は2時を過ぎている。

これが「身に付いた習慣」と云うものなのか?
寝不足はキツイし、お肌の大敵!とか思って、早く床に就こうとは思うのだが・・・。
ごはんを用意する必要もない。
様子を見ている必要もない。
なのに眠たい目をこすりながら起きている。

眠たいくせに、寝ない。
寝不足のくせに、朝ちゃんと起きて出社する。

これが「習慣」というものなのか?
2004年12月19日@
ただいま
名古屋から帰ってきました。帰宅したのは23時30分。
「ただいま・・・」
と玄関を開けると、
「!」
みんなでお出迎えしてくれました(感涙)。
Arryは部屋の奥から玄関をのぞき込むように(苦笑)、
Kerryはキッチンから、
TOMMYは玄関先で。
「TOMMY、良い子にしてた?」
頭を撫でていると、Kerryも尻尾を立てながら側に来る。
Arryも、遠慮がちに寄ってくる。
Kerryの頭を撫で、Arryに声を掛けながら、ブーツを脱ぎ部屋に上がり、荷物を部屋に置く。
この間、TOMMYが足元を離れない。つまずきそうになるくらい。
そして、甘えた声で啼く。
抱き上げると顔を舐める。ゴロゴロと喉を鳴らしっぱなし。
TOMMYって、こんなに甘えん坊やったかな?
金曜日の朝に別れて、二晩留守にしただけなのに・・・。
降ろそうとすると、啼いて抗議。爪を私の肩に立てて頑張る。
Kerryも、いつの間にか足元に来ていたArryも側を離れようとしない。

あぁ・・・こんなに、私とTOMMY達って、繋がっていたんだ。
飼い主冥利に尽きる瞬間ね。

しかし・・・ごはんを食べさせると、いつものように、それぞれの指定席に行ってしまった・・・。
あら?もしかして、ごはんの催促をしていただけなのか?
いいや、そんな事はないさ。
ね、TOMMY。ね、Kerry。ね、Arry。
あれれ・・・?お〜い、みんな〜、知らん顔しないで〜(爆)。
2004年12月18日
名古屋出張中?
昨日(金曜日)から名古屋に来ています。
実は「出張」という程の事では無いのだが、元々、別件の私用があり先月末頃から名古屋行きを予定していた。
まだKeiを連れての車での移動になる予定だったので、金曜日の昼から有給休暇を取って行こうと考えていた。
ところが、Keiが亡くなり、車の必要性が無くなってしまった為、終業後、新幹線で移動しようと思っていたら、社長から思い掛けない一言。
「まぁ、気分転換にもなるやろうから、午後から行ってくればいい。ついでに営業所に寄って後輩達に会って来たらええ。業務のことで色々悩んでいるみたいやから、話を聞いてやって」
と云うことで「出張」と云うことになった。
有り難いことです。

久しぶりに後輩達と会って、夜は私用を済ませ、そのまま名古屋泊まり。
直前に、もう一つ私用が入り、もう一泊し、帰るのは明日(日曜日)の夜。
一日延びたことで、今日はホテルに籠って書類の整理をしたり、ホームページ更新の準備をしたり・・・。
のんびりしています^^

Keiとの想い出の多い大阪を離れ、一人名古屋の街にいると、やはりKeiが側に居ないことが少し寂しい気もする。
が、何となく気分がゆったりしているのも事実。

ほんと、良い気分転換になっているわ♪
2004年12月12日A
涙の訳
私に、いわゆる「ペットロス」という言葉は当てはまらない。
普通に生活出来ているし、もちろん仕事もちゃんとこなせている。
こうして、文章を書くことも出来る。
元気です。

しかしながら、ふと想い出す瞬間がある。
四六時中側に居たのだから、何処に行っても、何をしていても、其処此処にKeiの面影を見付けることが出来る。
そんな時、思いがけず涙が溢れてくる。
胸が詰まり、目頭が熱くなってくるのを感じる。

この涙は何なんだろう?
「悲しい」のか?
「寂しい」のか?
確かに、Keiを失ったことは「悲しい」し「寂しい」。
でも「悲しい」から、「寂しい」からといった涙ではないと思う。
かといって、後悔はないので「悔しい」とか「残念」といった涙でもない。
私は、私に出来る限りのことをしてきたし、Keiもそれによく応えてくれた。
では、いったいどうして泣けてくるのだろう?

もちろん「嬉しい」はずなどあり得ない。
が、しかし「幸福感」はある。

そうか!
Keiとの楽しくて幸せな時が甦り、「幸福感」に包まれて涙が出るのか。
辛かったことも、悲しかったことも、全て「幸福感」に包まれ、想い出に変わる。
変わる瞬間に「涙」となって昇華されているのではないだろうか。

ならば、この溢れる涙を止めることはやめよう。
流れるに任せておこう。
いつかこの涙が乾いた時、私は心の中のKeiと笑って話せるのだろうから。
2004年12月12日@
そうか・・・
あれは・・・
あの、Keiの悲鳴は・・・
あの、Keiの叫び声のことを・・・

「断末魔」というのか・・・。
2004年12月11日A
寄進
・・・という程のことではないのだが^^;

Keiの為に常備していたが、ネコ達に転用出来ず、処分するのも勿体ないものをARKへ持って行った。
ペットシーツとごはん。
と、いつもの古新聞。
久しく持って行っていなかったので、5束も車のトランクに入れっぱなしだった^^;(重かったよ・・・- -;)
ペットシーツはネコ達も使うのだが、サイズがトイレに合わない(><)
50枚入りのうち、10枚も使っていなかった。
ごはんも本来は猫用なのだが、如何せん、特別療法食(i/d・獣医師の指示に従って与えるごはん)だった為、ほいほいネコ達に与える訳にはいかない。時々残りをナメさせていたので、ネコ達が好きだってことは知っていたけどね^^;
13缶ほど残った。

そうそう、缶を開け、冷蔵庫に保管していたごはんは、Keiの側に入れたよ。
カリカリごはんも沢山残っているけど、これはネコ達にも与えられるからね。
いつものごはんにちょびっとだけ混ぜて食べさせるつもり。

こうして、KeiとDaiの居た形跡が消えていくのは寂しい・・・。
ケージを畳むと、そこにはぽっかりと空間が出来る。
私の中にも、小さな穴が空いてしまったよう・・・。
しかし、それらの空間には、実は「想い出」という記憶が沢山埋められていることを、私は知っている。
ふと想い出した瞬間の涙が乾くのは、まだ先のことだろう。
こうしてキーを叩いている時でさえ、溢れ出す涙を止めることは出来ない。
でも、それでいいんだ。
涙が止まらない程の、楽しく、幸せで、密度の濃い時を過ごしてきたのだから。
2004年12月11日@
葬送
午後、Keiを動物霊園に連れて行った。
箱に綺麗な布を掛けて頂き、祭壇の前へ。
読経(のテープ^^;)が流れる中、祈り、焼香をし・・・。
静かに見つめていると、思い出が目の前に現れては消えていく。
そうなんだ。9年もの間に、こんなにも沢山の思い出を築いてきたんだ、と改めて気付かされる。

以前、Daiの葬送も同じ動物霊園で行ったのだが、その時は、読経の前にナレーションがあった。
これが、また・・・泣かせるのである。
もう辛くて辛くて・・・(T T)
なので、今回はナレーション無しでお願いした。
読経、お焼香、以上。
この後、Keiは霊園の人の手によって、火葬されます。
立ち会うことも可能だが、私には出来ない。出来そうもない。
Keiの静かな寝顔だけを目に焼き付けておいた。
だから、立っていられる。
だけど、立ち上る煙を見ては、見てしまっては、きっと、帰れなくなってしまう。

夕方には戻るとのことだったが、明日、会いに行く。
お花と、ごはんと、写真を持って
2004年12月10日
昨日の今日
どうしても仕事を休む訳にはいかなかったので、出勤した。

午前中のうちに、たかはし動物病院へ電話を入れる。頼んでいた「アイソカル」が入荷していたはずなので、返品出来るか確認する為と、報告をする為に。
電話をすると、受付のお嬢さんが出たので、名前を告げると、第一声「如何でした?」と聞いてくる。ここでも心配して下さっていたんだ。「ダメでした」と云うと、直ぐに高橋先生に替った。昨日のナイルでの経過と安楽死させた旨を簡単に伝えると、
「そうでしたか・・・うちでお預かりさせて頂いた時から、しんどそうでしたもんね。うちでも出来るだけのことはさせて頂いていたのですが、残念でしたね」
と気遣って下さる。アイソカルの件は返品出来るとのこと。難しいようであれば買い取って、ARKに寄付しようと思っていたのだが。
今までのことの御礼を伝え、これからもネコ達の事を宜しくお願いしますと云って電話を切る。

午後、動物霊園の手配をした。明日(土曜日)連れて行く。Daiと同じ霊園。15時までに連れて行けば、その日の火葬に間に合うらしい。

仕事を終え、Keiの荷物を纏める。
ケージ代わりに使っていたキャリーケースを掃除し、タオルやトイレットペーパー等をその中に入れる。ハンモックには未だKeiの匂いが・・・。
片付けていると涙が出てくる。
今年の年明けからKeiを連れて出勤していたんだもんな・・・。
快く許可を下さった社長に感謝。見守っていて下さった上司にも感謝。
そしてなによりも、いつも笑顔で迅速な処置をして下さったナイル動物病院のテコラ先生始め獣医師の先生方、AHTのお嬢さん達にも御礼を申し上げます。 そして、メインではなかったのに、いつも無理なお願いを快く引き受けて下さったたかはし動物病院の高橋先生、AHTのお嬢さん達にも御礼を申し上げます。
Keiと関わった全ての皆さんに、この場を借りて、心より御礼を申し上げます。
本当に有り難うございました。
2004年12月9日
今のいたち。
02:30 この夜最後のごはん。半分しか食べない。
03:00 お薬を入れ忘れていたので、お湯で溶いて、ポンプ(注射器の胴体部)で飲ませる。
06:30 Keiの鳴き声で飛び起きる。
 身体を振るわせながら(痙攣?)鳴いている。
 ケージから出し、お布団の上にペットシーツを敷いて寝かせる。
 15分程で落ち着きを取り戻したが、ぐったりしている。
07:00 ごはんを用意するが、全く食べない。
 呼吸は少し弱く感じられるが、落ち着いているように見受けられるので、暫く様子を見ることにする。
07:45 TOMMY達にごはんを用意する。
08:00 静かな呼吸で横になっている。時々、足をバタつかせるものの、起き上がろうとはしない。うんちも垂れ流し状態。しかもコールタールの様に真っ黒・ドロドロ。
 このまま静かに息を引き取りそうに感じたので、グルコース(ブドウ糖)も与えずにいようかと思ったが、念のため飲ませてみる。が、口の端から全て零してしまう。皮下注射は、負担になるかもしれないと考え行わず。
08:10 会社の社長に「本日、いたちの具合が最悪なので休ませて下さい」と連絡を入れる。
09:30 会社の上司にも休暇の連絡を入れる。
10:30 静かに横になっていたのに、突然、今までに訊いたことのない様な鳴き声(悲鳴?)をあげながら、全身を痙攣させる。
 落ち着かせようと頭や、背中をさするが全く効果無く、辺りに響き渡るような声で鳴き、痙攣し続ける。
11:00 ナイル動物病院へ電話をし、状態を説明し、診察の依頼をする。
 午前診は12時まで。車ですっ飛ばしても、ぎりぎりか。
11:10 車に乗り、向かいはじめた頃、ナイル動物病院より電話が入り「ここまで持たないかもしれないので、近くの病院で応急処置を受けさせてから、こちらへ来て下さい」とのこと。慌ててUターンし、たかはし動物病院へ飛び込む。
11:15 たかはし動物病院に着き、真っ先に診察に取りかかっていただき、グルコースの皮下注射をしていただく。が、悲鳴と痙攣が治まらず、直腸に抗痙攣剤を投与して下さった。暫くすると、悲鳴も、痙攣も治まり、「では、直ぐにナイルさんに向かって!」と云って下さる。
11:30 たかはし動物病院を出て、ナイル動物病院に向かう。
12:10 ナイル動物病院に着くと稲田先生とAHTの皆さんが待っていて下さり、直ぐにKeiの状態を診て下さった。が、直ぐに診察室を出て、ICUへ。私はKeiの様態が落ち着き、血液検査の結果が出るまで待合室で待機。
 ・・・どれくらい待ったのか・・・
 AHTのお嬢さんに導かれ、ICUへ入る。Kei、少し落ち着いている様に見受けられるが?腕には点滴が・・・。
 血液検査の結果も出て、先生から説明を受ける。
 「状態は、かなり悪いです。グルコースも投与しましたが、血糖値が上がっていませんし、他の数値もよくないです」
 「恐らく、今夜辺りが峠だと思われます。今日はこのままお預かりして宜しいでしょうか。」
 もちろんです!でも、先生、私、実は安楽死も考えています。このまま夜まで様子を見て頂いて・・・。
 「それも一つの選択肢ですね。でも、急がないで、じっくりと考えて下さい。連れて帰ることができるかもしれませんし、一晩お預かりする事になるかもしれませんし、私達も出来る限りのことをさせて頂きますので、夜にもう一度お越し下さいね」
13:00頃(覚えていない) 病院を出て、一人帰路につく。運転しながらも涙が溢れる。先生の言葉からも、回復の見込みは低い。せめて、静かに・・・。
14:00頃(たぶん) 帰宅。不思議とネコ達が側から離れない。解っているのか?いや、違うな・・・。ごはんの催促と、遊んで欲しいんだ。
 泣いてばかりも居られないので、干していたお布団と洗濯物を取り込み、部屋の片付けをする。少し寝ようかとも思ったが、眠れそうにも無かったので、パソコンを立ち上げ、掲示板に書き込む。
17:30 道が混んでるといけないし、給油と洗車をしたかったので早めに家を出る。気分はだいぶ落ち着いている。家に居る間に随分考えた。というよりも、何をしていても、Keiの事が頭から離れない。
 病院へと向かう車の中、ステレオのボリュームを上げ、声を出して歌っていると、気が紛れる。逆に、運転に集中出来る。
19:10 ナイル動物病院へ到着。直ぐにICUへ通される。稲田先生は診察中との事で暫く待つ。
 Kei、少しは落ち着いたのか?用意されていたごはんは減っていない。時々、僅かながらも痙攣している。ICUの小窓を開け、身体に触る。頭を撫でる。背中を撫でる。口元に少し泡が付いているので指で拭き取る。Kei、気づかない。もう意識がないのか。
 先生がお見えになり、昼間の容態と治療の説明を受ける。
 まだ痙攣が治まらないのですね。
 「1時間毎ですが、AHTが様子を見に来た時に痙攣していましたので、抗痙攣剤を投与しました。投与して暫くは治まるようですが、また起こします。ごはんも与えてみたのですが、最初の2口くらいは飲み込んだようです。しかし、あとは喉を通らなかったようです。グルコースも何度か皮下注射してみましたが、あまり状態は変わらないようです。痙攣も、声は出しませんが、今のように、断続的に起こしています」
 「このまま一晩お預かりしてもよいのですが、持つかどうか・・・。連れてお帰りになる方法も無くはありません。ポンプでの点滴は出来ませんが、小さな、点滴液を吊す道具を付けて・・・」
 では、もうこれ以上の治療法は無い、と云うことでしょうか。
 でしたら、どうかこのまま眠らせてあげて下さいませんか。
 「もう少し、お考えになられたら・・・」
 いいえ。私もKeiも頑張りました。本当によく。これ以上、苦しませるのは可哀想です。見ているのも辛いです。覚悟は充分にしてきました。
19:30 Keiを抱いてICUを出、準備が整うまで待合室で待つ。
 Keiは痙攣することもなく落ち着いている。
 頭を私の左胸の方にもたせかけて抱く。やはり涙が止まらない。
 ふと、Keiがあごを上げ、私と目が合った。そうか、解るのか。私に抱かれていることが・・・。もう充分だ。これでいい。有り難うKei。本当によく頑張ってくれたね。何度も倒れ、その度に病院へ駆け込んだり、私が皮下注射したり。そして、その度に元気を取り戻し、1日でも長く、という私の願いを聞いてくれたね。でも、もういいよ。ねぇは充分だ。だから、Kei。安心して。
 楽になろうね。
19:35 奥の診察室に入る。もう痙攣はない。
 「少しでも楽に」と麻酔を掛ける。心電図を見ながら、ゆっくりと注射器が押されていく。眠っているのか、逝ってしまったのか、私には解らない。先生が心電図と聴診器で確認する。何度も、何度も・・・。
19:40 「完全に停止しました」と聴診器を外し、電極を外す。点滴の為に腕に巻かれていた包帯。外しにくいのか、先生が(恐らくはさみを取りに)席を外したので、私が包帯の端を探し、ゆっくりと外す。眠りにつく一連の作業に私は何も手出しが出来なかったので、これくらいは私がしてあげたかった。
 AHTのお嬢さんが毛並みを丁寧に梳いてくれる。先生も少し汚れていたおしりを拭いてくれる。
 小さな箱にKeiを入れ、お花まで用意して下さり、Keiの側に入れて下さった。
 蓋を閉め、箱と最初に連れて行った時のキャリーバッグを抱えて、診察室を出る。処置室にいる先生達やAHTのお嬢さん達が「ご苦労様でしたね」と声を掛けて下さる。皆さんに、お世話になりました、有り難うございましたと云いながら待合室に出、精算を待つ。稲田先生がKei(の入った箱)を抱えて下さり、精算を済ます。「今日で無くても、落ち着いてからでもいいですよ」と云って下さる。皆さん、本当にとても気を遣って下さり、恐縮してしまう。テコラ先生も出て来られ「よく頑張ったね」と云って頂き、お礼を言って頭を下げた。涙で顔はぼろぼろだろうが、笑顔は保てたと思う。
19:55 駐車場に着き、Keiを助手席に置き、落ちないようにシートベルトを掛け、運転席に乗り込む。
 運転できる状態に戻るまで暫くぼ〜っとしていると、AHTのお嬢さんの一人が駐車場にやって来て(私服に着替えていたので帰るのだろう)、私に気づき近寄ってくる。
 「気を落とさずに、気を付けて運転して帰って下さいね」
と声を掛けて下さった。
20:40 帰宅。道が空いていたせいか、いつもより早く家に着いた。
 何人かの友人達に報告を兼ねた御礼のメールを送る。

この後の時間の記憶はない・・・。

掲示板にも報告の書き込みをする。
泣き疲れて目が痛い。
こころなしか、頭も痛い。
Keiを安置する為、使用していたケージを掃除する。
トイレを外し、床を拭く。
箱ごとKeiをケージに移す。
足元の辺りに蝋燭を置く(ケージ内、箱の外)。
Daiの写真も側に置く。
これで、足元を照らし、Daiが導いてくれるだろう・・・。
メールの返信が入ってきたので、個別に「私は大丈夫。元気です」と返す。
少し寒くなってきたので、暖まってから眠ろうと焼酎のお湯割りを作るが、一口飲んだだけで、気分が悪くなった。そんなばかな!?何故!?
諦めて、横になる。
蝋燭を消し、部屋の灯りを豆球だけにして就寝。
2004年12月7日
今日のいたち。(BBSより)
預けた病院から、昨日帰宅しましたが、調子がすこぶる悪い・・・。
下痢便、自力で食べない、元気がない・・・。
病院でもずっとこんな状態だったそうです。
強制給餌をし、グルコース(ブドウ糖)も投与して下さったとのこと。だけど・・・。
今日は遂に血便!!
もう泣きそうです(ってか、うるうるしっぱなしT_T)。
今日はやけに通勤キャリーバッグが軽く感じられた。
もう長くはないんだろうと覚悟はしているのだが。
せめて、うちの膝の上で目を閉じて欲しいと、Keiの体温を感じながら、その時を迎えたいと切に思いました。
2004年12月4日
1万人の第九(前日リハーサル)
午前中にKeiをごはん・お薬・ハンモックと共にたかはし動物病院に預け、部屋の片付けをして、「1万人の第九」リハーサルに向かった。
初めてオーケストラと合わせました。独唱の4人のプロ歌手の方々もお見えでした。
合唱参加者も初めて全員揃い、なんと!全部で1万人!!過去参加した時は、地方の同時中継と観客を合わせて1万人強の大合唱だったのに!
まるで歌声の洪水。
そして・・・ゲストのチェリスト、ミーシャ・マインスキーさんの素晴らしく、心に響く演奏。
リハーサルやっちゅうのに、本番は明日やっちゅうのに、感動しまくりのリハーサルでした。

リハーサル後は、Keiを連れていないこともあって、久しぶりにホテルのバーで美味しいビールを飲んで帰った♪
けど・・・帰宅してみると、Keiの居ない部屋はどこか寂しい・・・。
2004年12月3日
明日から・・・(BBSより)
Keiは病院暮らしです。といっても、月曜日には退院ですが。
けど、病気のせいやないんやで。うちの都合。
いよいよ明後日は「1万人の第九」の本番。リハーサルも含めて、朝から大阪城ホールに缶詰(><)。場所が場所だけに連れて行けないのはもちろん、世話も出来ない。そこで、動物病院で預かって貰うのだが、日曜日はお休みなので、明日、土曜日のうちに(しかも午前中)連れて行かないと行けない・・・。
と云うことで、明日・明後日はKeiのいない生活。ちょっと寂しい・・・かも。でも、その分ゆっくり眠れる・・・かも?(苦笑)
2004年12月2日
今日のいたち。(BBSより)
1日の夕方から、自力でごはんを食べなくなったKei。
今日(2日)は、朝から全く食べようとしなかった。
しかし、食事補助(強制給餌とも言う^^;)をすると、ぺろっと平らげる。
う〜〜〜ん?どうしたんや??
と思っていたら、今夜最後のごはんは自力で食べた♪
これで、今夜は安心して眠れるで^^
2004年12月1日
1万人の第九
「第九」というのは、そう、あれです。ベートーベン作曲「交響曲第9番『合唱付』」
12月ともなれば、どこからともなく聞こえてくる、あの「第九」です。
「サントリー1万人の第九コンサート」は、今年で22回目。すっかり大阪の冬の風物詩となっています(?)。
私、実は中学の頃「合唱部」に所属し、美声を響かせておりましたの^^
この「1万人の第九」にも、過去、第1回公演から3回連続して参加していたものの、4回目辺りからはあまりの参加希望者の多さに、抽選漏れ。以降、気が付いたら募集が終ってた等で、参加出来ずにいました。
ところが今年は、偶然にもネットで募集を見付け、応募したところ・・・参加決定♪
以来8月下旬より、月2回のクラスレッスンを受け、先日11月29日には、本番で指揮を執る佐渡裕先生のレッスンを受け、本番に向けての最終予定を渡されたのです。

前日(12月4日)のリハーサルは16時30分から公演会場となる大阪城ホール。
当日(12月5日)は朝9時30分会場集合の上最終リハーサル(ゲネプロ)、公演終了予定の18時迄は会場内に缶詰(><)。

ちょっと待って。それじゃあ・・・私はいいけど、Keiは?
会場内にこっそり連れて入るのは簡単だけど、世話ができないんじゃないの!?
と云うことで、Keiはたかはし動物病院で預かって貰うことになり、日曜日は私が朝早い上に病院は休診日。なので、前日の土曜日の午前中に預けて、月曜日の朝お迎えすることになった。
Keiと離れているのはちょっと寂しいし心配だけど、久しぶりの「第九」。楽しんできますわ♪

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